五劫の「劫」は非常に長い時間のことで、
「五劫」はその5倍ということのようです。
はっきりした数字的な意味がなく、とにかく長い時間、と
解釈すれば仮名で良さそうにも思いますが、
はっきり5倍というのであれば、数字で書いてもいいのかな、とも思います。
人物名などにある三郎とか二宮とかいった数字はもちろん仮名ですが、
例えばルイ14世等の場合など、「固有名詞であっても、
数量や順序の意味を明確にする場合は数字で書く」(てびきP40)という
ことですので、人名の中でもまったく数字を用いない、
ということはないようです。
もっとも、五劫とルイ14世を同列に考えていいかどうか、わかりませんが、
少なくとも何かの「5倍」というあたりを拠り所にして、
数字で書いても間違いではなさそうに思います。
ただ、仮名で書いたから間違い、というものでもない気もしますし、
点訳ナビや表記辞典では取り上げていませんので、
あとは点訳者判断で良いのではないでしょうか。