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[No.4730] 今すぐの切れ続きについて 投稿者:sumakko   投稿日:2019/03/09(Sat) 17:40:37

いつもお世話になります。
「いま直ぐ決めることもないだろう」の「いま直ぐ」の切れ続きに迷っています。
表記辞典やナビには用例は無いのですが、「今さっき」は「いまさっき」となっています。
「今すぐ」も「今さっき」も、共通して、広辞苑の見出し語にはなく、名詞+副詞の構成になっています。(さっきについては、広辞苑ではわからないのですが、新明解国語辞典では副詞になっています)
ですので、今さっきに倣って、切れ続きは「いますぐ」になるのではないかと、思っていますが、感覚的には切れそうな気もします。
皆さまの、お考えを教示ください。よろしくお願いします。


[No.4731] Re: 今すぐの切れ続きについて 投稿者:みなかみ  投稿日:2019/03/09(Sat) 17:56:17

 私のミニデータベースには「いますぐ」は山ほどあって、すべて
「いま■すぐ」と切っています。


[No.4732] Re: 今すぐの切れ続きについて 投稿者:sumakko   投稿日:2019/03/09(Sat) 18:05:54

みなかみさん、相変らず、迅速な御回答ありがとうございます。
そうですか、山ほどあって、すべて「いま■すぐ」なんですね。
今さっきとの、扱いの違いについて、どなたかご教示いただけるとありがたいです。
たとえば、発音上の切れ目とか……


[No.4733] Re: 今すぐの切れ続きについて 投稿者:えむ  投稿日:2019/03/10(Sun) 01:16:02

「いまさっき」というのは、多分1語だろうと思います。
「さっき」は、『新明解』では副詞なんですか…。
辞書によって少し違うようですね。
『広辞苑』『大辞林』では品詞の記載がありませんが、名詞の場合は原則として記載しないと凡例に書いてありますので、名詞として扱っているのでしょう。
『三省堂国語辞典』では、副詞と名詞、両方になっています。
「さっき言ったでしょ?」では副詞、「さっきがいいチャンスだったのに」では名詞、という感じでしょうか。
「さっき」を名詞ととれば、「いまさっき」は複合名詞と考えられ、拍数の観点からも続けることになりそうです。
「いまさっき」のアクセントは、「い」が低く、「ま」で上がって、そのまま「さっ」も高く、「き」が低い、という一体型になっているので、その点からいっても、結びつきは強いように思います。
その点、「いますぐ」は、「いま」と「すぐ」の高低が単独のときと変わっていませんし…。
きっと複合語ではないんだろうと思います。
…と思うだけで、ほんとかどうかはわかりません。


[No.4734] Re: 今すぐの切れ続きについて 投稿者:sumakko   投稿日:2019/03/12(Tue) 23:01:18

えむさん、分かりやすい説明ありがとうございます。
「さっき」は名詞で、「今さっき」は複合語と考えればいいのですね。
「今すぐ」は、名詞+副詞なので、「いま■すぐ」となるのですね。当たり前のことすぎて、表記辞典にも、ナビにも用例がないのかもしれません。
「今さっき」に引きずられて、少し迷路に入っていたようです。
しかし、辞書によって、「さっき」の品詞が異なるのも面白いですね。
他の辞書も調べてみますと、国語大辞典は、名詞(ただし、「さっきに」が副詞として別項目にあります)、旺文社国語辞典は副詞、福武国語辞典は名詞のようです。
実用上は、我々は品詞を気にして、読み書きや会話をしているわけではないので、問題はないのですが。(点訳の時は、若干、気にする必要がある場合もありますが)

なるほど、発音上の話では、切れ目以外にアクセントという切り口があるのですね。
えむさんに示していただいた例を仮にA、Bとしますと
A…「いまさっき」のアクセントは、「い」が低く、「ま」で上がって、そのまま「さっ」も高く、「き」が低い、という一体型になっているので、その点からいっても、結びつきは強いように思います。
B…その点、「いますぐ」は、「いま」と「すぐ」の高低が単独のときと変わっていませんし…。
以前、こちらのコーナーで質問させていただいた、「神仏(かみほとけ)」や「兵一般」はBに該当しますね。
その他、「神仏」の時に出て来た語句では
A 「いえやしき」「ちりあくた」「べにおしろい」「うらおもて」「みぎひだり」「ひるひなか」「かげひなた」「ゆめうつつ」「うきしずみ」「うそいつわり」(ナビ等では続く例)
B 「ゆめまぼろし」「たみひゃくしょう」「にしひがし」「ふえたいこ」「ここかしこ」(ナビ等では切る例)
「まえうしろ」では、「服を前後ろに着る」はAで、「棒線・点線の前後ろは一マスあけてかく」は、Bで発音しているようですね。
アクセントは、地方地方で違う場合もあるでしょうし、話す文脈でも違いますし、一概には言えないのですが、切れ続きの確認の一助にはなるかもしれませんね。


[No.4735] Re: 今すぐの切れ続きについて 投稿者:えむ  投稿日:2019/03/15(Fri) 19:27:04

そうですねぇ、アクセントは参考になる場合も多いのですが、おっしゃるように、地域によっても時代によっても人によっても、あるいは使う場面によっても異なることがあるので、いつも当てになるとは言えませんね。

原則的には、日本語の単語の高低は、内部で1回下がったらまた上がることはない、と言われています。
つまり、「いますぐ」の場合、「ま」で下がったものが「す」で上がるので、これは1語ではない、ということなのだと思います。
少なくとも今はまだ1語になっていない、ということでしょうか。

ただ、ほんとにこれは確実な判断基準にはならないと思います。
sumakkoさんが分けてくださった中でも、私自身は、「みぎひだり」「ひるひなか」「かげひなた」「ゆめうつつ」については、「いまさっき」ほどの一体感はなしに言っているような気がします。
後半の要素の最初の音が低いので、そんな感じがするのでしょうか。
それでも後半の言葉がずっと低いままで推移するとすれば、それは1語認定ができるのかもしれません。

「うそいつわり」は、「ナビ」では切っていますね。
アクセントを考えても、「いつわり」の部分をずっと低いままでも言えるけれども、「つ」で上がる言い方もするかも、つまり「うそ」と「いつわり」が単独のときと変わらない言い方がそこそこある、いや、そのほうが多いかもしれませんね。
NHKや新明解のアクセント辞典を見ても、この言葉は出てこないようです。
ということは、ひとつの複合語ではない、ということなのでしょうか。


[No.4736] Re: 今すぐの切れ続きについて 投稿者:sumakko   投稿日:2019/03/19(Tue) 17:56:01

「うそいつわり」は、表記辞典でも切っていますね。失礼しました。
アクセントを類型化して、切れ続きの判断にするというのは、難しそうですね。
5拍の単語でしたら、6通りのアクセントがありますから。
新明解国語辞典(アクセント辞典ではなく)に記載のアクセントでも、「ここかしこ」(切れる)も、「ちりあくた」(続く)も、同じ〇3(低高高低低)となっています。同じアクセントでも、切れたり、続いたりする例もあります。
言われるように、「地域によっても時代によっても人によっても、あるいは使う場面によっても異な」りますものね。自分で発音していても、同じ語句でも、違うアクセントになったりします。
「原則的には、日本語の単語の高低は、内部で1回下がったらまた上がることはない、と言われて」いるので、一度下がって、また上る場合は、切れていると判断は出来そうですが。