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[No.4329] 中点、について(役職、肩書) 投稿者:totty  投稿日:2017/09/30(Sat) 10:23:41

時々、お邪魔します。いつも迷ってしまうのですが、「てびきQ&AQ92」で、肩書き(所属)と氏名が中点で区切られている場合、文の中で用いられているばあいは、1ます空けとのことですが、言い換えの中点との判別がわかりません。(例えば「首相・犬養毅」等)どう判断すればいいのでしょうか?


[No.4330] Re: 中点、について(役職、肩書) 投稿者:えむ  投稿日:2017/10/01(Sun) 14:18:24


「言い換え」の中点というのは、『てびき』の2002年の改訂のときに新しく登場したものですね。それまでは、点字の中点は並列の言葉にしか使っていませんでした。並列以外はなくてもわかる、ということだったと思います。
それが改訂の折どういう理由で採用されるに至ったのか私は知らないのですが、点字でもそこに中点があることをはっきりさせたいケースがあったのだろうと思います。

ただ、『てびき』には「用いてよい」と書かれています。
『てびき』の「〜てよい」は、お勧めの意味だそうですから、勧められてはいるんですが、絶対に中点を入れなければならない、というほど強いものではないと思います。

『表記法』p114では、「墨字では、中点がさまざまな用途に使われているが、点字で中点を多用すると読みにくくなるので、最低限必要なところにとどめることが必要である。」と言っています。
もちろんこれは、装飾的な中点とか、「ラブ・レター」の中点とかは要らない、ということを言っているのだとは思いますが、それでも、言い換えの中点がどうしても必要だということはないような気がするんです。
『表記法』改訂の2001年当時とは事情が変わってきているのかもしれませんが、私は個人的に、なくてもいい記号はないほうがいい、と思っています。
ですから、「首相・犬養毅」が、肩書ともとれるし言い換えともとれるのであれば、中点はなくてもいいような気はします。

墨字でこういうところに中点を使うのは、字が続いているとパッと見てどこが切れ目かわからない、読みにくい、という「墨字の事情」があるからではないでしょうか?
「市議会議長長島氏」とか「ヴァイオリニストヴィウコミルスカ」など、同種の文字が並んでいると結構読みにくいので、中点を付けたくなります。
点字ではマスあけがあるので、その「墨字の事情」に付き合う必要もないと思っているのですが…。
もちろん、点字でも中点がないとわかりにくいケースや、原本の表記を忠実に伝えることが必要な場合は入れたほうがいいのでしょう。

これはほんとに個人的な意見です。
私が「言い換え」の中点の重要性をわかっていないのかと思いますし、確かに『Q&A』を見ると「言い換え」の場合には中点をつけることが当然のように受け取れますね。
別のお考えをお持ちのかたは多いと思います。お聞かせいただければありがたいです。
的外れでお答えになっていないかもしれず、申し訳ありません。


[No.4331] Re: 中点、について(役職、肩書) 投稿者:桂子  投稿日:2017/10/01(Sun) 17:56:22

Q&A Q90に、"中点の部分を「〜である」と読み替えみて意味が通じる場合"
が言い換えの中点だとあります。

「首相・犬養毅」「地元・札幌」は「首相である犬養毅」「地元である札幌」と読み替えて意味が通じるので、言い換えの中点と判断できると思います。

Q92の「指導課・相沢」の「指導課」(「指導課指導係」も)は組織名で、「〜である相沢」と読み替えることができないので、言い換えの中点ではないと判断できます。

ps)
言い換えの中点の扱いについては、私も点訳中、つい気になってしまうときがあります。ただ、デメリットだけでなくメリットがあるのなら、墨字に近い方がいいのかな?、とも思います。


[No.4332] Re: 中点、について(役職、肩書) 投稿者:totty  投稿日:2017/10/02(Mon) 13:32:08

えむ様、桂子様ありがとうございます。中点が言い換えの時に使われるようになった経緯などもわかり、勉強になりました。

今後、いろいろなご意見があるという事を念頭に置いて点訳していこうと思います。