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[No.5048] 神がつく言葉の分かち書き 投稿者:furu   投稿日:2022/06/01(Wed) 07:04:57
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初めての投稿(質問)です。
初心者で単純な質問ですがよろしくお願いします。

 「田の神」は「タノカミ」とするのか「タノ■カミ」とするのか迷っています。(三省堂の国語辞典には掲載無)
 「山の神」は、「ヤマノカミ」(家内)、「ヤマノ■カミ」(山の神様)と点ナビではなっていますが、三省堂の国語辞典では見出し語に
なっています。同様に「山の幸」は、点ナビでは「ヤマノ■サチ」と
なっていますが、三省堂の国語辞典では見出し語になっています。

よろしくお願いします。 
 


[No.5049] Re: 神がつく言葉の分かち書き 投稿者:えむ  投稿日:2022/06/01(Wed) 23:13:45
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「タノ■カミ」と切ると思います。
「神」に限らず、助詞の「の」が入ると、切るのが原則と考えていいと思います。

ただその中で、例外的に「の」も含めて1語となっているもの、「かみのけ」「てのひら」「いきのね」「うわのそら」「みのほど」「みのまわり」「やまのて」「たまのこし」「てのうち」「にのうで」…などはひと続きに書きます。
妻の意味の「やまのかみ」もそういう言葉なんですね。
「山」とか「神」とかが、もともとの意味を離れて、具体性を失っている、あるいはそのセットで独自の意味を持っていて、その形で頻繁に使われる、という感じでしょうか。

それら以外の、原則的な使い方では、具体的な「山」を管轄している神さまは「ヤマノ■カミ」、海の神さまは「ウミノ■カミ」、台所の神さまは「カマドノ■カミ」、田んぼの神さまは「タノ■カミ」です。
「月の神」「酒の神」「火伏の神」「縁結びの神」…みな同じです。

それから、「辞書の見出し語になっている」というのは、ある場合には目安になるのですが、どういう場合にどんな目安になるのかは、注意が必要です。
辞書の見出し語であっても、点字でマスあけが必要な言葉、不要な言葉、両方あります。
辞書によって少し違いますが、たとえば、「食虫植物」「一触即発」「無我夢中」「紆余曲折」「ベーキングパウダー」なども見出し語になっていますが、これらは点字では切りますね。
『広辞苑』『大辞林』などは多少百科事典的な要素も入っている辞書なので、たとえば「鳥羽伏見の戦い」「後白河天皇」なんていうのも見出し語になっていますが、点字では、もちろん切ります。
もう少し微妙な例で、「虫の息」「籠の鳥」なども、見出し語であり、もしかして1語かな?という感じもしますが、「ナビ」は切ると言っています。
つまり、見出し語になっているから、点字でひと続きに書く、とは言えないんですね。

では、どういうときに目安になるかというと、たとえば、「整形外科」という言葉を「整形」と「外科」に分けていいかどうか、と考えたとき、辞書で「整形」も「外科」もそれぞれ見出しになっていれば、なるほどこれらは自立した意味があるんだ、とわかります。
一方「放射線科」はどうかな、と思って辞書を引くと、「放射」は見出し語ですが「線科」はありません。
つまり「線科」は意味のまとまりがなく、「放射」と「線科」に分けることはできないかも、と考えられます。
そういうときには目安になります。

尤も、世の中にある言葉が全部辞書に載っているわけでもないので、見出し語になっているからこの言葉は存在する、とは言えても、見出し語でないから存在しない、とは言えないんですよね。
ですからあくまでも「目安」です。

さらに、「海水浴場」のように、「海水」も「浴場」も見出し語になっていて、意味のまとまりはあるけれど、「浴場」は風呂場のことで、この2つをつなげたときに、あれ?私が思い描いている「海水浴場」とは意味が違うぞ、ということになり、切るわけにはいかなくなります。
そんなわけで、見出し語かどうかを単純に当てはめられないこともありますね。

お尋ねの件から話がずれました。申し訳ありません。


[No.5050] Re: 神がつく言葉の分かち書き 投稿者:furu   投稿日:2022/06/01(Wed) 23:27:16
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有り難うございます。
色々な判断材料もいただき、大変勉強になりました。