えむ様、ten様、丁寧な回答をありがとうございました。大変良く分かりました。判断のつけ方も少し分かった気がいたします。『点訳フォーラム』の存在も知らなかったので、教えてくださりありがとうございます。皆さんやはり悩んでいるんですね…サークルを越えたコミュニティの大切さを感じます。またきっとお世話になります。ありがとうございました。
横から失礼します。『点訳フォーラム』というサイトに、「もの」「こと」の見分け方のポイントなどが載っています。https://tenyaku.jp/qa/qa03#sono1_2「もの」についてですが、点訳フォーラムによると、理由や根拠を述べて「だって〜もの」「でも〜もの」のように用いられる場合や、理由を表す「〜から」と言い換えられる場合は終助詞と判断できます。だって、買いたいんだものでも、とても重いんだものそんなこと言うなんて思わないもんなのような場合です、とあります。確かに、それぞれ「買いたいんだから」「重たいんだから」「思わないから」と言い換えられますね。また、終助詞の「もの」の場合、文章から「もの」を取り除いても文が成り立つ、というのも目安のひとつだそうで、上記の文だと、「だって買いたいんだ」「でも、とても重いんだ」「そんなこと言うなんて思わない」というように「もの」がなくても文章が成り立つのですが、「もの」が形式名詞の場合は、例えば、「彼の活躍はたいしたものだ」の「もの」を削除すると、「彼の活躍はたいした」と尻切れトンボになってしまうというようなことではないかと思います。ご質問の例では、「失うたびに嫉妬するものね」→「失うたびに嫉妬する」となり、文としておかしくはありません。そういったことから考えると、この「もの」は終助詞かなとは思うのですが、やはり前後の文も関わってきますので、例えば、ご質問の文がこのような形で書かれていたらどうでしょう。「女ってやつはそんなふうに嫉妬するものなのかい?」「ええ、失うたびに嫉妬するものね」こうなると形式名詞かもしれません。つまりは、形式名詞か終助詞か、確実に見分ける方法はない、ということではないかと思います。えむさんが書かれたように、点訳者が決めるほかない場合も多いのではないでしょうか。
もともとは同源の言葉らしいので、判別するのは難しいですね。名詞だったのが、だんだん助詞的に使われるようになっていったのでしょう。ですから、その途上では連続的に、微妙な差で分布していて、はっきりわかる例ももちろんあるのですが、どちらともとれるケースも多々あります。これは両方にとれる、というときは、仕方ないので、点訳者や校正者が、こっちで行こう、と決めるしかないと思います。『点訳のてびきQ&A』では、判断が難しい場合は区切って書いてよいでしょう、と言っていますね。例にあげてくださった、「失うたびに嫉妬するものね。」は、文脈にもよるのですが、私の個人的な感じでは、「嫉妬するものですよね。」というよりは、「嫉妬するよね。」に近いかな、と思います。前者なら形式名詞、後者なら終助詞だと思います。たとえば、「これ、以前もらったもの」は、「もらったものです」なのか、「もらったよ」なのか、字面ではどちらともとれるのでしょうが、文脈上どちらがしっくりくるのか…。そんなことで考えてみるしかないでしょうか。いや、もちろん、それで全部わかるわけでもありませんが。他のお考え、もっといい判別法もあると思います。お聞かせください。「茶話会は黙認するものの、」ですが、「ものの」「ものを」は名詞+助詞と考える、と『てびき』p54にありますので、切っていいと思います。
皆さんこんにちは。カッコの前後の切れ続きの判断ですが、点訳を学ぶ時に説明のカッコは前に続け、明らかな挿入の時は1マス空けると習ってきました。 ですからカッコの中の内容が前の語や文の説明なのか独語や文脈から離れた記述なのかを判断してマス空けを考えると言う事がありました。当然どちらとも取れる判断が付かない場合もあり頭を抱える事も多かったものです。 この点について点字委員会のメンバーに以前お尋ねする機会があり、カッコの中の内容に関わらず文章の切れ続きの決まりに従って判断すれば良いのですと教えて頂きました。カッコの閉じの後ろに前から続く助詞や助動詞あるいは句読点などがあればカッコの前後は文として続いていると判断しカッコは続ける。カッコで囲まれた文を省いて読んで文脈が続かなくなる場合は挿入と考えると言う事です。説明のカッコ・挿入のカッコと言う言い方が誤解を招きやすいのでてびき改訂の際には表現を変える事を検討していると言う事でした。てびき4版では幾分判断の仕方についての記述が加わっていますね。ご質問の場合は句点があってカッコが始まるのであればえむさんのお答えのように優先順位に従って2マス空けてカッコになると思います。
ありがとうございます。この本では何度もこういったかっこの使い方がしてあるので、私も点訳書凡例で断ったうえでかっこと句点をいれかえようかとも思いました。その前に皆様のお知恵を拝借しようと思った次第です。
ありがとうございます。優先順位からするそうなんですねえ。勉強になります。見慣れない感じにはなりますがしょうがないですね。
こんにちは。いつも勉強させていただいています。えむさんのおっしゃるように、記号間の優先順位では第2位に「句点の後2マス」があり、第4位に「囲みの記号の外側」(説明カッコは前に続ける)があります。従って、句点の後は2マス空けて、説明カッコを続けることになりますね。でも、tottyさんのケースの場合、説明カッコの後がどのようになっているのかわかりませんが、句点を説明カッコの後ろに移すという工夫もありなのではないかと考えています。 ・・・デ■アル(コンカイニ■カギリ)。みたいに。原本に忠実にが原則ですが、わかりやすさも時と場合によっては必要かと思っています。
句点のあとの2マスあけ、というのは優先順位の高いルールですから、そのあとに説明の括弧が来たとしても、2マスあけることになると聞いています。説明であることがうまく伝わらなかったり、かなり間が抜けた感じになることもありますが、仕方ないなぁと思いながらあけています。みなかみさんが挙げてくださった例は、説明の括弧ではないようですね。きっと、「お((せつ))りこむ」は「折りこむ」、「お((しょく))りこむ」は「織りこむ」なんでしょうね。
ちょっとちがうのですが、こういう例があります。■■ばつ■■(かんがえを)■お((せつ))りこむ■■まる■■(かんがえを)■お((おしょく))りこむ「ばつ」や「まる」の後ろに句点があるわけではありませんし、「お((せつ))りこむ」もなんのことかわかりませんが…。
すみません。原本で句点に続けて注釈的説明がかっこで始まっている時、マス空けけはどうすればいいですか。句点の後の2マスあけにするのか、ますあけなしで、句点に続けてカッコにするのか、悩んでいます。よろしくお願いいたします。